【プロの提言】木のまな板と食洗機の相性って?|南郷檜で作る特注のまな板は高品質で実用性抜群です。オーダーメイドのご相談はお気軽に。

【プロの提言】木のまな板と食洗機の相性って?

2025年01月07日 07:00:00

木のまな板と食洗機の相性って?
忙しいママのために木のプロからの提案

食洗機でまな板も洗いたい。
でも木のまな板って大丈夫?


毎日の食事作りで、
まな板を使わない日はありません。
そして、そのあとに待っている洗い物。
できればお皿と一緒に、
まな板も食洗機で洗ってしまいたい。
そんなふうに思っている方も多いと思います。

けれど、木のまな板は食洗機に入れたら
ダメって聞いたことありませんか?
せっかく木のまな板が体に良さそうでも、
手洗いの手間を考えると悩んでしまう。
そんな忙しい日々の中で、
ママたちは「便利さ」と「安心」の間で
揺れているのかもしれません。

木材の世界に20年以上
関わってきた立場からハッキリ言わせてもらうと
木のまな板を食洗機で洗うことには
かなり注意が必要です。

なぜ木のまな板は食洗機に向かないのか?
木のまな板が食洗機に向かない最大の理由は、
ズバリ急激な高温と急激な乾燥にあります。

食洗機の中は、
洗浄中は高温のお湯がまな板全体を包み込み
終了時には高温の熱風で急激に乾燥させます。
この温度変化と乾燥が、
木にとって大きな負担になるのです。
今まで気が育ってきた環境として
この急激なことが起こったことがなく、
自然界からやってきて木にとって
非常に過酷な環境を強いれられるので
脆さが出てしまうのです。


木は本来、
水分を吸ったり吐いたりしながら、
呼吸をするように湿度を調整しています。
しかし、食洗機のように一気に
熱と乾燥にさらされると、
繊維が割れたり、反ったり、
ヒビが入ったりする原因となります。

特に、まな板の厚みが薄いものや、
木目の方向が一定でない製品は、
より変形しやすい傾向にあります。
結果として、まな板が歪み、安定しなくなり、
調理時に使いづらくなってしまうのです。

木のまな板を長持ちさせたいなら、
食洗機の使用は避けた方が無難です。

それでも食洗機で洗いたいなら?
木のプロがすすめるそ「あり・なし」の境界線


それでもどうしても
木のまな板を食洗機で洗いたい方には、
一定の条件付きで「あり」と言えるケースもあります。

ひとつは、木材の種類です。
ヒノキやイチョウのように
柔らかくて弾力性のある木材は、
食洗機の高温乾燥に比較的耐えやすいと言われています。

ただし、これは“比較的”であって、
絶対に割れないというわけではありません。

もうひとつの方法は、加工方法です。
まな板の中には、
特殊な圧縮処理を施した「圧縮木」や、
表面に特殊な樹脂加工をしたものもあります。
こうした商品は「食洗機対応」と
明記されているものもありますが、
見極めには注意が必要です。
加工が厚くなればなるほど、
木の呼吸が妨げられ、
天然木本来の良さ(抗菌性や包丁あたりの良さ)は
失われる場合もあります。

つまり、食洗機対応の木のまな板は存在しますが、
「木の良さ」と「便利さ」は必ずしも両立しないことがある、
というのがプロの立場からの正直な意見です。

忙しいママにおすすめ。
食洗機NGでもお手入れはこんなにシンプル


食洗機に入れられないなら、
木のまな板は面倒そう…。
そんなふうに思っている方へ朗報です。
実は、木のまな板のお手入れは、
コツさえつかめばとても簡単です。

使い終わったら、すぐに洗う。
これはプラスチックも同じですね。
洗剤をつけた柔らかいスポンジで洗い、
水でしっかり流します。

そのあとがポイントです。
水気をタオルなどでふき取ったら、
立てかけてしっかり乾燥させる。
これだけで、カビや菌の繁殖を防ぐことができます。




ときどき、まな板の表面に
レモンの切り口をこすったり、
お酢を薄めた水で拭いたりすることで、
においや黒ずみも防げます。

木のまな板は、確かに食洗機には向かないけれど、
その分、自分の手で手入れをしていく過程に
「暮らしの丁寧さ」や
「道具を大切にする気持ち」が
育まれていきます。

木のまな板を長く使うために知っておきたいこと



木のまな板は、正しく使えば
10年、20年と長く付き合える道具です。
削り直しができる点も、
プラスチック製品との大きな違いです。


もし「食洗機で洗いたい」
という優先順位が高いなら、
最初から食洗機対応の素材(抗菌樹脂製など)を選ぶ
というのもひとつの選択肢です。
でも、

「木のまな板を使ってみたい」
「子どもに安心な素材を使いたい」
「料理道具に愛着を持ちたい」


そう思うなら、食洗機の便利さよりも、
木そのものの良さを活かした
お手入れの方法を選ぶのがおすすめです。

まとめ:木のまな板と食洗機、
両立するには“考え方”を整えることが大切



木のまな板は、食洗機に入れてしまうと
割れや反りの原因になるため、
基本的にはNGと考えてください。
ただし、特殊加工された製品や
木材によっては一定の耐性を持つものも存在します。

忙しいママにとって、家事の時短はとても大切。
けれど、木のまな板の使い心地や抗菌性、
包丁へのやさしさは、毎日の料理時間を気持ちよく、
安心できるものにしてくれます。

「すべて食洗機で時短する」のではなく、
「ひとつだけじぶんの手で
大切に扱う道具がある」

そんな暮らしも、ステキだと思いませんか?

まな板を食洗機で洗うかどうかは、
毎日の家事負担と、
道具の寿命とのバランスで悩むところ。
それでも、天然木のまな板には
“暮らしに寄り添う”良さがあります。


そして、木のまな板で
多くの方が心配されるのが
「カビや黒ずみ」。
せっかく良い素材を選んでも、
きちんと手入れができなければ逆効果になってしまうことも。

次回の記事では、

木のまな板を清潔に保つコツ
カビ防止のためのポイント
長く使うお手入れ習慣について

木材のプロ目線でくわしくお伝えします。

→ 第3回:「木のまな板はカビやすい?
子どものために知っておきたいお手入れ術」


一覧へ戻る

南郷檜まな板「煌神-koujin-」を
オーダーメイドで依頼する

ご都合の良い方法でお問い合わせください。はじめにサイズ・厚み・木目・形状などご要望をお伺いします。
詳細が決まっていない場合は用途や調理場の大きさなどからご提案することも可能ですので、まずはお気軽にご相談ください。

ページの先頭へ