【第2回】伝統の息吹―ご神木のDNAを受け継ぐ「とあるひのき」の物語

ご神木のDNAを受け継ぐ
「とあるひのき」の物語

心のざわつきは、
「自然との断絶」かもしれない

都会の喧騒、
SNSの通知、
会話より多い沈黙。
あなたのまわりにも、
言葉にならない“ザワザワ”した感がありませんか？

私自身、木材市場のセリに
立ち続けて10年してました
あらゆる木材を見てきたなかで、
ふとした瞬間に心を整えてくれたのが
他でもなく「ひのき」でした。

とくに「とあるひのき」と出会った時、
胸の奥がスッと静かになるような、
そんな感覚に包まれたんです。
声が聞こえてくるような感覚。

それは、木が放つ香りや
質感のせいだけじゃない。
その背後にある「時間という歳月」と
ご神木のDNAが醸し出す「祈り」が、
まるで木を通じて語りかけてくるようでした。
ご神木のDNAを受け継いだ、神聖なひのき

九州・南阿蘇のエリアで育つ
「とあるひのき」とは。。。
実はこのひのき、
由緒ある神社のご神木の
「種」ではなく挿し木という技法から
育った木です。

人々が手を合わせ、願いを託し、
何百年も見守り続けてきたご神木。
その命の流れを受け継ぐひのきが、
今も九州は阿蘇のエリアで静かに息づいている。

私はその事実を初めて知ったとき、
「木って、ここまで人の想いを受け止めてきたのか」
と驚きました。
わたしがいた木材市場では、
九州各地から集まった木材が運び込まれます
見た目の良さや乾燥具合だけでなく、
“どこで育った木なのか”も
大切な判断材料になります。

とあるひのきには、
それらすべてを超えた“神聖さ”があるんです。
なぜ「とあるひのき」には
心が癒されるのか？

そもそもひのきに含まれる
フィトンチッドという成分には、

・心拍を落ち着ける
・自律神経を整える
・集中力を高める

など、科学的にも裏づけられた
リラックス効果があります。

でも、私が20年現場で感じてきから分かる、
他のひのきとは違う
根源的な“安心感”でした。

例えば、長年育った山の中に踏み入ると、
木々がそっと背中を押してくれるような感覚になります。
とあるひのきには、その感覚が凝縮されているんです。
「香り」も「触り心地」も、
ひのきの中の“ひのき”というか。
本来の自分に還れるような、そんな力を秘めています。
手にする人の暮らしまで変えていく木＝氣（エネルギー）のチカラ

このひのきを使ってつくられたまな板や小物を
手にされたお客さまから、よくこんなお声をいただきます。

「部屋に置いただけで空気が変わった気がする」
「気がつけば、毎日その香りを嗅ぐことで深呼吸していました」
「食事の時間が楽しみになった」

そうなんです。
ひのきの効果って、
「決して派手じゃないけど
確かなものがそこにある」
なんです。

決して華やかでもないし、目立つわけでもない。
でも、確実に人の心と暮らしに寄り添ってくれる存在。
それが「とあるひのき」なんです。
でも私にとっては、
“変わらず、そこにあるもの”という意味に近いです。

ご神木の挿し木から受け継いでいる
「とあるひのき」に囲まれていると、
人間も「焦らなくていい」「もっとシンプルでいい」と
心から思えるようになるんです。

セリ場で何万本もの木を見てきた私だからこそ、
この木の特別さを実感しています。
最後にこれだけは言えます
木との時間を長く過ごせば過ごすほど、
心の軸がととのい、自分軸が鮮明になってゆく

もしあなたが今、
疲れていたり、モヤモヤしていたり、
「このままでいいのかな」と思っていたら。
それは、自分の“軸”と
ズレているサインかもしれません。
でも、その軸はきっと、
自然の中に、ひのきの香りの中に、
静かに眠っているかもしれません。
木とともに暮らすということは、
自分の原点に還るということ。

そして、「とあるひのき」は、
その旅路にそっと寄り添ってくれる存在です。

次回は、このひのきの「香り」がもたらす、
心と身体への深いリラックス効果についてお話しします。

どうぞ、お楽しみに。
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